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コラム
皆さまからの寄稿を載せています。随時募集してますのでメールにてお送りください(要記名です)。送付先→info@django-jp.com
いつでも修正・削除等しますので気軽に書いてください。
1.ジャンゴ・ミュージックのベースを弾こう(2002.12)
2.初心者向け練習方法(2006.6)
3.クラシックの中のジプシー(2007.4.9)
1.ジャンゴ・ミュージックのベースを弾こう
作者:北島 健次 (2002.12)
(不思議なこと)
ジャンゴの音楽を研究し、演奏するバンドでベースを弾いて月日がたちましたがいまだに、この音楽の専門ベーシストにお会いできません。聞くと、必要がある時にジャズのベーシストを頼んで「嫌々」やってもらっているんだそうです。何という事か。私などは、過去数十年この手のバンドのベースを弾きたくてうずうずしていました。 今、ジャンゴ仲間の輪が拡がるなか、ベースをやろうか悩んでいる人のため以下の駄文を書くことにしました。
@ベースを弾こうか・・・
ウッドベース・コントラバス(以下ベース)という楽器を選ぶとき、1つ目のハードルがあります。楽器の大きさです。おそらく持ち歩く楽器の中では最大でしょう。一般に使われている4/4サイズ(実は一般に4/4サイズと言われている楽器は昔の3/4サイズで、本当の4/4サイズはもっと大きいのです)で、全高180センチ強弦長1メートル4〜6センチ、ボディの長さ1メートル前後、重さ約10キログラム位つまり、小さな箪笥をかかえて歩いていると思えばいいでしょう。しかし、ベースは箪笥ではなく楽器ですからぶつければすぐ壊れます。最悪なのは倒した時で、自重で必ず重大な破損に繋がります。楽器から離れるときは寝かせて置きます(このときはG弦を下にするという事ですがいまだに理由が分かりません)つまり一言で言えば扱いがかなり面倒だと言うことです。運ぶときは紐が肩に食い込みます。前を、ただでさえ軽いセルマーギターを軽いナイロンのケースに入れて歩いているバンドリーダーに腹を立てないだけの人間的度量も必要です。
A楽器を入手する
2つ目のハードル。ベースという楽器は大変高価です。外国製の全単板の普通のクラスで大体100万円前後でしょうか。カスタムやヴィンテージは天井知らずです。こういう楽器は音も「グーン」という、いわゆるスピラコアサウンドで、シビれますがジプジャズには向かないような感じがします。負け惜しみで言うわけではありませんがアコースティックの鳴りの要素は、サイド・バックはしっかりと作り、トップは軽く薄くですから、トップのみ単板の楽器で充分だと思います。(これにはサウンド的な理由もあるので後述します)楽器を選ぶ段階で迷ったら、トップの板がいかにも空気を含んでいて、軽そうなもの。駒をたたいて鋭い大きな音のするもの。弦を軽く撫でて弦があまり振動していない状態で一番大きな音のするものを選ぶと良いと思います。日本製で、トップのみ単板で20〜40万円くらいでしょうか。中古市場を細かくチェックするのもよいと思います。今、巷で中国製の安価なベースが売られていますが、結節部の接着剤が必要以上に使われていて、壊れた時修復が難しい他、いろいろな理由でお勧めしません。
B楽器をチューンする
新品の楽器は、弓弾き仕様で出荷されるのが普通です。したがって、弦高も高め駒もかなりアールがついています。ジャズの人は駒を削って弦高を低くしていますが私の場合、最終的にガット弦を使いたいので、若干高めにチューンしています。代表的なジャンゴの曲の音源でヴォラが弾いているガット弦のベースは雰囲気にとても合っている気がします。音も、頭が強く、打楽器のない構成のジプジャズではリズム取りに大変有利と思っています。最近録音されたビレリやロマーヌのCDではギターの音はジャンゴの血を感じる、枯れた、埃っぽい音ですが、なぜかベースはかなりモダンで、そのままピアノトリオで弾いても不自然でないような音です。それはそれなりにカッコイイとは思いますが、個人的にはなぜかしっくり来ません。ジプジャズは雰囲気の音楽ですから、そのへんはこだわっていきたいと思っています。ガット弦は高価で(1セット3〜7万円)1年程しかもちませんから、今は、ラベラのスーパーニールというナイロン弦を使っています。これでも、かなり雰囲気は出ます。楽器自体も、トップの薄いものがガットやナイロンに合っている気がします。安価なトップのみ単板のベースは、トップを削りださず、薄い単板にプレスをかけて作るのでガット弦の音は出しやすい感じがしています。(もちろん、削りだし単板で、使い込んだオールド楽器でもイイ音を出しますが、そういう楽器にめぐり逢うのが大変なのです)
Cバンドでベースを弾く
楽器も入手し、バンドも出来ました。さて、どういう風に弾いたらいいか・・。 前述したルイ・ヴォラはホットクラブのベーシストとして知られていますが、彼はアコーディオン奏者で、楽団の運営者でもあったことから、アンサンブル、リズムにはこだわりが見られ、ベースもアンサンブル・リズム重視の、とてもシンプルなものでお手本としては最高だと思います。ときおり見せるスリリングなスラップベースソロ、それに、何よりもエスプリの効いた明るい演奏は大変魅力的なものです。(マイナースィングの前奏のプーンと1弦をスライドさせるあれは、メンバーをズッコケさせるためわざとやったといまだに思っています)
最初はコピーしてみるといいと思います。そうすると音使いのクセが分かってくるのでそれらしく弾けるようになってきます。もちろん自分の工夫も織り込んで弾いて下さいコピーだけの人生は面白くありません。
ヴォラのベースのクセの1例を示します。たとえば、B♭4つ-F4つの2小節があったとすると、それを2ビートでカバーした場合、B♭・F・B♭F-F・C・F・Cと弾くのが普通ですが、ほとんどの場合 B♭・F・B♭・F-low)C・F・(low)C・Fと弾く感じです。そして、合間に1弦の上のほうでポンポンと(すりきれたガット弦の音で)経過音を入れてくるのですが、これがまたいいのです。ウォシュタブベースの様な音ですね。2ビートというのは簡単に見えますが、やってみると結構大変なのです。特にミディアム以下の遅いテンポは息を止めて弾くような感じになります。しかし、ベースは、リズムの要なので、とにもかくにもリズムはキープしたいものです。
Dジャンゴ・ジプシーミュージックを楽しむ
ジャンゴといわず、どんな音楽でも「楽しむ」ことが第一でしょう。自分が楽しめばそれがメンバーに波及し、メンバーが楽しめば、それが聴衆に波及していく。バンドが受ければもっとうまくなろうと思う。音源を良く聴き、たまにはベースだけではなくギターなども弾いて曲のエッセンスを吸収し、フレーズを工夫したりするのもまた楽しいものです。ギターの3〜6弦はベースの1オクターブ上なのだから・・・
あるベース奏者が言っていました。「僕はバンドではベースを弾くのが一番楽しいんだ。だってみんなの音が聴けるからね」(その人はあらゆる楽器に堪能です)
ご機嫌なジプジャズベーシストが沢山出現することを期待します。
2.初心者向け練習方法
作者:ジャン研初心者の部 ののさん (2006.6)
昨夜、ブルードラッグでジャムした際に、某Y氏から「リズムが軽くなった」などとおほ
めの言葉を頂きました。
ま、富士山の0.1合目から 0.2合目に上がった(?)くらいのもんだとは思うんですが、
ここ半年くらい、少し意識的にやっている練習について書いてみます。
初心者の方の参考になりましたら幸いです。
- 右手の練習
もっぱら Djangoがよく使う、半音駆け上がりフレーズを練習してます。
4弦 0,1,2,3F -> 3弦 0,1,2,3F -> 2弦 0,1,2,3F -> 1弦 0,1,2,3F -> グリスアッ
プという例のフレーズですが、Djangoのようなスピードではなかなか弾けないので、その一部だ
け、例えば
1弦 0,1,2,3Fだけ繰り返したり、逆に1弦 3,2,1,0Fで繰り返し弾いたり、
1弦 3,2,1,0F -> 2弦 3,2,1,0Fのシーケンスを繰り返したりなどやってます。
まだまだちゃんとはできませんが、効果はあるみたいです。
- 左手の練習
速弾きやるには、左手各指の独立性を高めることが大事です。
各指が独立して動かないと、ある指を動かそうとした時に、隣の指もつられて動いてく
れるので
無駄が生じて疲れます。(音のキレも落ちるんではないかと)
最近やってるのは、隣合う指の独立性を高めようという意図でこんなことをしてます。
(どっかの雑誌の記事で見たような練習ですが...)
状態1 状態2
5F 6F 7F 8F 5F 6F 7F 8F
3弦 2 3
4弦 1 4 → 1 4
5弦 3 2
上は一例ですが、2(中指)、3(薬指)だけを同時に動かして、状態1→状態2のシーケン
スを
適度に繰り返します。(右手のピッキングはせず、左手のみの動作)
上の例だと、1,4の指は決して動かさないのが大事です。できれば、2,3の指以外は全く
動かないのが
いいです(腕も)
慣れない状態(各指独立性が低い状態)でやると、結構手のひらや腕にくると思います
が、あまり長時間はやらずに、
練習の前にでもちょろっとやってみて下さい。(長時間過剰にやると、多分腱鞘炎への
道が...)
他にも 3,4の指でとか、2,4の指でやっても効果があるみたいです。
ギターを持ってすぐのウオーミングアップにもいい感じです。
この練習をやりだしてから、ジャムで延々弾いていても、左手が疲れるという感じはあ
まりしなくなりました。
- バッキングのリズム強化
関西のしげさんが得意なスチャスチャバッキングを練習すると、リズム感が鍛えられる
ような気が。
普通のバッキングとはアクセントの置き方が少し違うくらいだと思うんですが、やって
みると案外難しい。
「しげとくま」のCDを聴いて、(バッキングのリズムパターンだけでも)真似してみ
て下さい。
ちなみに「しげとくま」のCDは、HMVの店頭でも買えたはずです。(↓)
「しげとくま/ロマのうた」
http://www.hmv.co.jp/search/index.asp?artist=%82%B5%82%B0%82%C6%82%AD%82%DC
- オマケ、ライブ鑑賞時に
最近はライブ行って演奏中にどこ見てるかと言うと、バッキングの左手見て、コード進
行を追っていることが多いです。
演奏聴きながら、だいたいのコード進行と構成を覚えて、帰ったら再現してみます。
ライブに行くたびに、知らない曲のコード進行が覚えられてお得(笑)です。
3.クラシックの中のジプシー
作者:n.ito(2007.4.9)
家ではクラシックを聞くことが多いのですが、知らず知らずのうちにクラシックの中でもジプシーの匂いがするものを
好んで聞いているようです。中でも幼少の頃から愛聴しているのがビゼーの歌劇「カルメン」。よく知られているクラ
シック曲の一つですね。孤島に持っていくなら・・の質問でベートーベンやモーツァルトを抑えて1位になったという話
も聞きますが、このカルメンの全曲を知っているという人は少ないかと思います。さて物語はというと、伍長のホセは
婚約者ミカエラがいながらジプシー女カルメンに恋をしてしまい、隊を脱走してジプシー一味となったものの闘牛士エ
スカミーリョにカルメンを取られ、ついにはカルメンを殺してしまう・・という悲劇。あまりに無残な結末にウイーン
初演での観客は言葉を失い大失敗、ビゼーは後の大成功を知ることもなく僅か3ヵ月後に36歳でこの世を去ってしまう。
1875年のことです。本当に偉大なものの評価には時間がかかります。物語もジプシー色が強いのですが、曲もそれはそれ
は深〜い味わいのジプシー色満点の名曲揃いなのです。その中でも一際妖艶でホットな曲が第2幕の頭に演奏される
「ジプシーの唄」。この歌詞が思わず笑っちゃうのです。和訳の一部を紹介します。
気のふれたギターが
しつこい手先でかきむしるのは
おんなじシャンソン、おんなじルフラン
ジプシー男は楽器手に
これよとばかりかき鳴らす
耳を聾するさんざめき
ジプシー女はうかれだす
歌の拍子にさそわれて
ほてって狂って熱を帯び
ジプシー女は酔いつぶれ
きりきり舞いしてとんでいく
これは正にジプシーギターのジャムの状態ですね。特に「しつこい手先」という表現(笑)、しかも「おんなじシャン
ソン、おんなじルフラン」→これはマイナースウィングばっかりで同じフレーズばっかりという状況・・(酔いつぶれ
てきりきり舞いしてる女性も見かけます..)。我々が今やっていることはクラシックの時代から何も変っていないんだなぁと思
いました。
カルメンのオペラ全編を聴いてみたくなったという方、お勧めはカルロス・クライバー指揮のDVDです。クライバー
のタクトさばきは涙モノ、カッコイイです。しかも安い。
http://www.hmv.co.jp/news/newsdetail.asp?newsnum=408200142

カルメンの他にもジプシー臭漂う名曲は沢山あります。そもそもクラシックとジプシー音楽の結びつきは強くてチャ
ルダッシュ形式はよく取り入れられてますね。チゴイネルワイゼンなどのジプシーそのまんまもいいですが、シンフォ
ニックに料理されているものが好きです。シューマンの「流浪の民」、イッポリトフ=イワーノフの「酋長の行列」など。
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